愛知県豊田市 | 医療法人Well-being だいせい歯科医院

コラム

ホワイトニングについて


こんにちは。豊田市にあります、だいせい歯科医院です。今回はホワイトニングについてご説明します。
マスク生活も徐々に緩和されマスクを外す機会が増え、歯を白くきれいにしたいという方も多いのではないでしょうか?

❶ホワイトニングって?

ホワイトニングは文字通り歯を白くすることです。歯を削ってかぶせたり、つめたりしないで歯をきれいにすることを目的としています。歯の着色汚れ(ステインといいます)は毎日歯をもがいていても少しずつ付着し、歯が黄ばんだようにくすんできます。ステインはポリフェノールなどを多く含んだもの(チョコレートや赤ワインなど)やカレー、コーヒーなどはステインが付きやすくなる代表的なものです。ステインはついてしまうとなかなかブラッシングでは取ることができません。ステインを取ろうとしてゴシゴシ、力を入れて歯磨きをしますと歯が傷つき余計にステインが付きやすくなってしまいます。歯科医院では歯を傷つけることなくクリーニングを行います。ステインを除去するだけでも歯はきれいになりますが、もっと白くしたい場合には歯の表面に薬品を塗りホワイトニングを行います。

❷ホワイトニングの種類

❶の「ホワイトニングって?」でお話ししたように歯の汚れを取ってきれいにすることをホワイトニングといいますが、もっと細かく分けると、汚れ取り(ステイン除去)とステイン除去プラス漂白(ブリーチングといいます)に分けられます。

よく市販の歯磨きペーストに「ホワイトニング」と書いてあるものがありますが軽度のステインであれば市販の歯磨きペーストでも落とすことができます。しかし歯のエナメル質(一番表層の部分で白い部分)に浸み込んだステイン歯取ることができません。またエステサロンや、ホワイトニング専門店などで行われているホワイトニングも汚れ取り(ステイン除去)の部類になります。

市販の歯磨きペーストやエステサロンなどで使用されているホワイトニング剤の中に含まれる成分で代表的な「ポリリン酸」があります。この「ポリリン酸」という物質はステインを浮かして取ってくれる役目を担っています。またポリリン酸はステインの再付着を抑制してくれる効果もあります。歯みがきペーストを買われたら成分表を見てみると記載があると思います。(ポリリン酸の配合量やポリリン酸の種類は製品によってバラバラなので詳しくは販売店やサロンでお聞きください。歯科医院での取り扱いがある医院では詳しく説明してくれるはずです)またエステサロンやセルフホワイトニングではほかに重曹、メタリン酸、炭酸カルシウムなどが使われています。

歯科医院で行うホワイトニングは医薬品に該当する「過酸化尿素」「過酸化水素」を使用します。薬機法により歯科医院以外では使用ができず、エステサロンなどで使用することは違法です。

❸歯科クリニックでしかできないホワイトニング

❷の「ホワイトニングの種類」で触れましたが、歯科医院で行うホワイトニングは単に表面の汚れを取るだけではなく、過酸化水素や過酸化尿素を使用してエナメル質内の色素を分解してし歯を白く(明るく)していきます。クリニックで行う「オフィスホワイトニング」とお家で行う「ホームホワイトニング」、これらを併用する「デュアルホワイトニング」があります。

①オフィスホワイトニング

クリニックで歯科医師又はホワイトニングコーディネーターの資格を持っている歯科衛生士が高濃度の過酸化水素のジェルを歯に塗布し専用の光照射機で光を当てます。これにより過酸化水素が活性化され漂白(脱色)されていきます。

オフィスホワイトニングは1度の来院でもブリーチング効果がでやすい反面後戻りも早いのが欠点です。なた歯が一時的のすりガラスようになり歯の艶がなくなります。

②ホームホワイトニング

クリニックでカスタムトレー(型を取り歯にはめる薄いマウスピース)を作り、その中にホームホワイトニングジェル(過酸化尿素)を入れ装着して、ブリーチングを行います。過酸化尿素は過酸化水素と酸素に分解されゆっくりと効果が進みます。
オフィスホワイトニングと違い効果発現までは時間がかかりますが、(10日から2週間)オフィスホワイトニングよりも効果は長く、歯の艶も損ないません。

③デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法です。
オフィスホワイトニングで一気に漂白し艶を戻しながらホワイトニング効果を持続させるため多くの歯科医院ではこの方法を進めていると思います。 

❹ホワイトニング中に注意してほしいこと

ホワイトニング中や直後はホワイトニングをする前よりもエナメル質(歯の表面)は色素を取り込みやすくなります。特にオフィスホワイトニング後はエナメル質(歯の表面)はすりガラス状の白さで光沢がホワイトニングをする前よりもありません。オフィスホワイトニング直後24時間は色素を取り込みやすい状態なので色の濃いもの飲食は避けましょう。ホームホワイトニング中や終わっても1か月ぐらいは色の濃い飲食物は控えましょう。(例えばチョコレート、ブドウ、紅茶などです。)また酸性度の高いものは歯への着色を助長させる働きがあります。(例えば梅干しやレモン、コーラなどです。)色の濃い食べ物や飲み物と合わせて酸性度の高いものを合わせて摂取するのは控えましょう。(例えばコーヒーとカレーや、ワインとビーフシチューなどです。)

ホワイトニング中は知覚過敏のような症状(歯がしみる)が出ることがあります。特に初めてオフィスホワイトニングを行うときは発生しやすいようです。オフィスホワイトニングを始める前に知覚過敏を抑える知覚過敏抑制剤などを併用してオフィスホワイトニングは行われます。またホームホワイトニングはオフィスホワイトニングに比べて濃度の低いホワイトニングジェルを使用しますので知覚過敏のようなしみる症状は出ないことが多いです。痛みを感じるようであればホワイトニングをする日にちの間隔をあけて行うなどしても良いでしょう。何よりも、しみたり不安なことがある場合は歯科医師やホワイトニングコーディネーターに伝えるようにしましょう。

ホワイトニングの効果は残念ながら一生続きません。毎日の食事などで徐々に歯に着色してしまいます。綺麗な白さを持続するためには定期的なメインテナンスを受けるようにしましょう。

❺ホワイトニングではできないこと

ホワイトニングは自分の歯を白くすることはできますが、かぶせ物やつめ物など人工物には効果がありません。ホワイトニングした後につめたプラスチックと色が合わなくなります。銀歯はもちろん差し歯も白くすることはできません。ホワイトニング後につめものやかぶせ物のやり直しが必要になります。  ホワイトニングをして白くならない部分を確認して、ホワイトニング後にどんな治療が必要で費用がどれだけかかるのかをしっかり説明をしてもらってください。それからホワイトニングを行いましょう。

注)ホワイトニング後前歯2本をラミネートべニアで修復

妊娠中や授乳中の方は時期をずらしてホワイトニングを行いましょう。

まれに「無カタラーゼ症」というカタラーゼという酵素が先天的に欠如する遺伝性の疾患をお持ちの方はホワイトニングが禁忌となります。カタラーゼは過酸化水素を分解して無毒化する酵素なのですがカタラーゼがないと過酸化水素が分解できず、ホームホワイトニングで使用するカスタムトレーから漏れ出たり、歯肉についたりすると潰瘍を作ってしまう事があります。

ホワイトニングする前にわかっていれば、歯科医師、ホワイトニングコーディネーターに必ず伝えるようにしましょう。(擦り傷等をオキシドールで消毒した時に発泡しなかった場合は可能性があります)

心配な場合は簡単な検査を行います。

➏まとめ

ホワイトニングは文字通り歯を白くすることですが、歯科医院以外のホワイトニングは汚れ取り(ステイン除去)であるのに対して歯科医院ではブリーチングを行うことで歯を白くします。歯科医院で行うホワイトニングにはオフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングの3つの方法があります。

ホワイトニングはあくまでも天然歯(自分の歯)を白くします。つめものやかぶせ物はホワイトニングの効果がないのでホワイトニング後にやり直しが必要になります。事前にしっかりカウンセリングを受けわからないことや不安をなくしてから受けましょう。

「無カタラーゼ症」の方はホワイトニングが禁忌症になります。

ホワイトニングの効果は一生続くことはありません。ホワイトニングの効果を継続するために定期的なメインテナンスを続けましょう。