マイクロスコープとラバーダム防湿を使用して、
正確で安全な根管治療を行います
根管治療の成功率の成功率は欧米に比べて低いといわれています。
それは根管内はとても複雑に入り組んでいるため、そもそも治療が難しいのです。
これは欧米も日本も同じです。
一番の違いはラバーダム防湿をしているかどうかだといわれています。
日本ではなかなかラバーダム防湿は普及しないのは保険治療ではそこまで手が回らない、流れ作業的な歯科治療では根管治療に長く時間を取れない、採算が取れない(やればやるほど赤字になる)からだといわれています。
歯科医のだれもがラバーダム防湿の必要性は知っています。
でもやらない歯科医がほとんど。
これでは成功率が上がるわけがありません。
当クリニックではラバーダム防湿下での根管治療を行っています。
もちろん肉眼での治療では精度が上がらないのでマイクロスコープを使用して根管治療を行います。
当医院の根管治療は自費治療になります。
保険治療ではできない精密根管治療をしています。
保険の根管治療と自費の精密根管治療は何が違うのかと質問を良く受けます。
使用する器具も根管充填する材料も全てが違います。
根管は家でいえば基礎です。
表には出てきません。
その基礎が悪ければせっかく建てた家も壊してやり直さなければならないのと似ています。
見えない部分だからこそちゃんと治療をすることを強く勧めます。
当院が自費の精密根管治療にこだわる理由
ある統計によると根管治療の成功率は自費で精密根管治療を行った場合は90%を超えるのに対し、保険の範囲内で一般的な根管治療を行った場合はたった50%しか成功しないというデータがあります。
歯が助かるかどうかの成功率は、患者さんがどのような治療を選択するか、歯科がどのような治療を行うかによって変わってくるのです。
保険の範囲内で安い治療を行っても全く歯が良くならないなら、意味がありません。
当院では自費による精密根管治療にこだわりを持って治療にあたっています。
当院での「マイクロスコープ」「歯科用CT」「ラバーダム防湿」を使った精密根管治療
「マイクロスコープ」「歯科用CT」「ラバーダム防湿」についてそれぞれ紹介します。
マイクロスコープでしっかり見える治療
根管治療は、歯の根っこを治療するため、とてもデリケートな治療です。
そのため、当院ではマイクロスコープを使用して治療を行っています。
マイクロスコープを導入しているクリニックは徐々に増えてきていますが、まだまだ少ないです。
マイクロスコープは高価で、誰でもすぐに使えるわけではなく、ある程度の経験が必要なため一般的な歯科ではなかなか導入しづらいのです。
従来の根管治療は肉眼で行っていましたが、それだけでは不十分で、再発の可能性が高くなりました。
当院では、肉眼の24倍まで視野を広げるマイクロスコープを使用しています。
マイクロスコープを使用することで、従来の方法と比較して、以下のような違いが生まれます。
• 治療回数の削減
• 成功率の向上
• 抜歯のリスク低減
• 再発率の低減
歯科用CTで正確な診断
マイクロスコープを使うことでしっかりと見ながら治療できるので、それで十分な場合もありますが、根管内が非常に複雑で、マイクロスコープでも正しく確認できない場合があります。
そのような場合、CTによる3次元撮影を行います。
歯科では通常、2次元のパノラマレントゲンを使用しますが、3次元の立体画像を撮影できるCTは、これよりもずっと正確に患部の状況を診断できるのです。
ラバーダム防湿で無菌化
根管治療の成功率が低下する大きな原因のひとつに「細菌の再感染」があります。
唾液には数多くの細菌が含まれています。
治療中に根管に入った唾液が再感染することがあります。
これを防ぐためにラバーダム防湿を使用します。
海外では、ラバーダム防湿を使用して治療しないと医師免許を取り消される国すらあるのですが、日本ではそのような規制がないため、ラバーダム防湿を使用して根管治療を行う歯科は非常に少ないのが現状です。
当院では、根管治療には必ずラバーダム防湿を使用しています。
セカンドオピニオンも行っています
当院では、根管治療のセカンドオピニオンも行っています。
- • 他院で抜歯をするように言われた
- • 再発を繰り返す
- • 他院での治療がなかなか終わらない
そういった患者様はぜひともご相談ください。
特に今までマイクロスコープを使わない歯科で治療していた人は、特にセカンドオピニオンを行う価値があります。
マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない問題が明らかになることが多いからです。
再発や治療が長引いている場合、原因を発見し改善しない限り、同じことが何度も起こります。
最終的には、抜歯になってしまうかもしれません。
もし、問題があると思われる場合は、手遅れになる前にご連絡ください。
精密根管治療の流れ
- 1:検査・治療指針説明
- 精密根管治療では、レントゲンやCTなどを使って、歯や根の状態を検査・確認します。
抜歯を回避できるかどうかが最も重要なポイントです。
CTで歯根破折(歯根の破断)が発見された場合、抜歯が必要となり、その後、欠損した箇所にインプラントなどの治療が必要となります。
精密根管治療で治るかどうかは、検査・診察の段階でほぼ判明します。
- 2:麻酔とラバーダム防湿の装着
- 精密な根管治療を開始するための治療指針が決まったら、治療を開始します。
麻酔後、唾液が患部に入らないようにラバーダム防湿を設置します。
精密根管治療では、ラバーダム防湿が必須です。
- 3:根管洗浄
- 精密根管治療では、マイクロスコープを使用して患部の視野を広げ、根管内を徹底的に洗浄します。
治療後は、強力な殺菌力のある薬剤を封入し、次の治療に備えます。
精密根管治療は、通常2~3回の通院で完了します。
- 4:根管充填
- 根管内を洗浄した後、根管内に薬剤を注入します。
当院では充填する薬剤にもこだわりをもっています。
- 5:治療内容の確認
- 歯を保護するためのクラウンを装着し、根管治療は終了です。
治療が完了したことを確認するためにレントゲンを撮影します。
精密根管治療の質問集
- Q精密根管治療とはなんですか?
- A虫歯が大きく深い場合は、歯髄と呼ばれる歯の神経にも影響を及ぼすことがあります。
その後、歯の中の神経を取り除く治療が必要になります。
これを抜髄といいますが、抜髄によって神経を除去しても、神経の入っている根管はそのまま残ります。
この管は歯の根元まで伸びていますが、虫歯の治療の際には、神経を取った後、空いた管に薬を詰めます。
これを根管治療、または単に根の治療といいます。
精密根管治療は根の治療のひとつですが、近年、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の進歩により、これまで治すことが難しかった根管治療でも高い成果を上げることができるようになりました。
従来の治療と区別するために精密根管治療と呼ばれています。
- Q根管治療の再治療はどんな時に必要ですか?
- A神経を抜くと、歯の中(根管)に薬を詰めることになります。
この時、薬が根管の先まで十分に届かなかったり、口の中に細菌が混じっていたりすると、抜髄後しばらくは根が感染して腫れることがあります。
その場合、薬を抜いて新しいものを詰めることになりますが、根管の形状が複雑なため、感染した部分を取り除くのは非常に難しく、高度な技術が必要です。
そのため、根の治療後に再び根が腫れることはよくあることです。
何年か根の治療を繰り返しても、完全に治らないことが多く、最終的には抜歯が必要になります。
精密根管治療の目的は、再治療に至る要因を最小限に抑え、再治療を不要にすることで、抜歯の確率を大幅に減らすことにあります。
- Q保険適用の一般的な根管治療と、精密根管治療の違いは何ですか?
- A保険適用の根管治療は、道具や保険点数が限られており、最低限の治療しかすることができません。
また、保険適応の根管治療はラバーダム防湿をせずに行うため唾液の根管内への侵入を防ぐことができません。
根管内の汚染をきれいにすることができないため治療がいつまでたっても終わらずだらだらと続きます。
最悪の場合、抜歯に至ります。
もしも保険治療でマイクロスコープ下での根管治療を行ったとしても、汚染を食い止めることができないのでいたずらに時間がかかるだけで良い結果には至らないことが多いです。
長期間の治療では、根管内再感染のリスクが高くなり、好ましくありません。
精密根管治療では、一回の治療時間をしっかり確保することで、より短期間で治療を完了することができ、再感染リスクを低減することができます。
精密根管治療は、従来の根管治療の限界を超え、最大限天然歯を残すという選択肢を提供します。
- Qラバーダム防湿とは?
- Aラバーダム防湿は、治療中の歯に唾液や細菌が入らないようにするためのものです。
口の中は細菌の巣窟ともいえるほど、細菌がたくさんいます。
その結果、治療部位に唾液が入ると、新たな感染症の原因となることがあります。
ラバーダム防湿を使用することで、あらゆる口腔内細菌の侵入を防ぎ、無菌的な環境を整えることができます。
根管治療時の感染予防には、ラバーダム防湿の有無が非常に重要で、ラバーダム防湿のない根管治療は根管治療ではないとすら言われています。
- Qマイクロスコープの使用はなぜ有効なのでしょうか?
- A根管の形状は非常に複雑で、一人ひとり全く異なり、非常に細いため、肉眼では確認しにくいです。
そして、複雑で小さな根管は、しっかり清掃しないと、痛みや腫れなどの原因になり、根尖病巣という状態になることがあります。
しかし、マイクロスコープを使用することで、今まで見えなかった部分が見えるようになり、正確な治療をすることが可能になりました。
しかし、マイクロスコープを使っても、精密根管治療は豊富な訓練と経験を積んだ専門家でなければ困難です。